21世紀以降のアイドル界について

今記事をもって、当サイトの記事投稿は一旦終りとなります。
ということで、最後に21世紀以降(正確には2000年以降)の女性アイドル界の状況も簡単にまとめたいと思います。

2000年以降のアイドルとして、まず取り上げなければならないのが『モーニング娘。』です。
1990年代終盤に大ブレイクを果たしたモーニング娘は2000年以降も人気を保ち、2007年までNHK紅白歌合戦に出場し続けました。
そんなモーニング娘のプロデューサーである“つんく”は他のアイドルグループも次々とプロデュースし、『ハロー!プロジェクト』としてひと括りにまとめられシャッフルユニットの結成や合同コンサートの開催など大きなムーブメントを巻き起こします。
これらハロプロ系アイドルにより1990年代に衰退した歌手型アイドル(ヒラヒラのスカートを履いて歌うようなアイドル)が再興しました。
更に、松浦亜弥や藤本美貴といった当時“絶滅危惧”状態だったソロのアイドル歌手も人気を得て、単独でNHK紅白歌合戦出場を果たしています。

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その後、一時の衰退期はあったものの、2010年に『AKB48』がヘビーローテションでブレイクして以降はアイドルブームと呼ばれるほど数々のアイドルが誕生しました。
ただ、この時代は大人数グループ型のアイドルが主流で、アイドルグループブームと言ったほうが正確かもしれません。
当時の音楽産業は既にCDからデジタルコンテンツへと以降していましたが、この時期のアイドルはCDに特典を付けたり同じタイトルのCDを何パターンも作ったりして、1人のファンに同様のCDを何枚も買わせるというビジネスモデルで成功を果たします。
20世紀のアイドルは、“広く浅い”という出来るだけ多くの人に人気を得ることを目標としていましたが、この時期のアイドルは、1人のファンに出来る限り多額のお金を使わせるという“狭く深い”ファンの獲得を目指すこととなります。
特にこの時代に大きな注目を浴びたアイドル文化が握手会で、アイドルとファンの距離が極端に短いものとなりました。
これらの商法はAKB商法などと呼ばれ批判の対象にもなりましたが、現実的には大成功を果たします。
しかし、人の選抜が甘い大人数型のグループと握手会などといったファンとの接触を中心としたアイドルの流行は、魅せるアイドルとしてのレベル低下を招き、国際的には韓国発のアイドル『K-POP』に完敗するという結果を招きました。

この時代の日本は少子高齢化や結婚率の低下が顕著に現れているので、子供や若者中心だったアイドル文化にも高齢化が起こり、ファンがアイドルに対し多額のお金を使うことが可能になったものと思われます。
また、インターネットの発展によりメディアも多様化した現在では1人のアイドルに人気が集中するということも起きづらく、広く浅くという1980年代のようなアイドルはなかなか誕生しづらくなっていたものと想定されます。
更にテレビ番組の予算が減っているので、テレビ番組を主体にお金を稼ぐことも難しくなっているのかもしれません。

以上のように、メディアの在り方や日本の社会システムそのものが大きく変化し、それに合わせてアイドル文化も変容していったわけです。
そして、この時代の変化を上手く捉えたAKB48を中心とした秋元康プロデュースの大人数型アイドルグループが、2010年代は大成功を果たします。
しかし、1人のファンに多額のお金を使わせるという商法は2020年以降の新型コロナウイルスの流行という思いも寄らない形で一気に崩壊し、今後の見通しは不透明となっています。(AKB48に至っては、新型コロナウイルスの流行以降1枚もCDを発売出来ずにいる)
そもそも新型コロナウイルスの流行に関わらず、近年は秋元康がプロデュースする大人数型のアイドルグループの人気低迷が顕著に現れていたので、現在のアイドル界は大きな転換期が起こりかけているのかもしれません。

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以上はアイドルの本流である歌手型アイドルの話でしたが、別のアイドルについても考えてみましょう。

1970年代から1980年代のような歌手型アイドルが衰退した後に誕生した広末涼子や深田恭子などの女優型アイドルは、より女優思考が強くなったものの21世紀以降も誕生し続けます。
綾瀬はるか、石原さとみ、長澤まさみ、新垣結衣、戸田恵梨香、堀北真希などがその例で、いずれも若くしてドラマや映画で活躍をみせた女優ながら、アイドル的な人気も得ることとなりました。
こういったアイドル的な人気を得る若手女優は2021年現在も生まれ続け、現在(2021年3月)も森七菜や浜辺美波などが若者に人気を集めているようです。

一方、1990年代後半に現れた安室奈美恵や浜崎あゆみなどのアーティストとアイドルが融合しているような存在は次第に見受けられなくなり(『Perfume』が2007年以降にブレイクした程度)、持田香織や華原朋美のような大ヒットを生むアイドル上がりのアーティストも21世紀以降はほとんど誕生していません。
元NMB48の山本彩が元アイドルのアーティストとして頑張ってるようですが、そこまでのヒット曲は出せていませんし、今でもNMB48時代のイメージが強く残っているように感じます。
元アイドルの歌手として21世紀以降に成功している人を強いて挙げるとするなら、『HOP CLUB』という大阪中心に活動したアイドルグループに所属していた『岡美里』こと演歌歌手の『丘みどり』ぐらいでしょう。
1990年代は、アーティスト以外でもアイドル時代に低迷しながらアイドル卒業後に大ブレイクするというパターンがよくありましたが(菅野美穂など)、近年はこういった形での成功者があまりおらず、芸能界におけるアイドルの立ち位置が随分変化している様子が伺えます。
同じく1990年代に大ブレイクしたグラビアアイドルは、現在でも一定の需要を得ていますが、かつてのように芸能界を席巻するようなことはなく、だいぶ勢力は弱まっているように感じます。
大人数型のアイドルグループが全盛となった近年は、グループ内で、歌手担当、女優担当、バラティ担当、グラビア担当などにメンバーが分かれ、アイドルとしてのジャンル分けが曖昧になっているのかもしれません。

しかし現在はこういった状況も少しずつ壊れ、アイドル文化の大きな転換点にあるように感じます。

以上、21世紀以降のアイドル界の状況について考えてみました。

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