1970年に誕生したアイドルという文化は、翌年の1971年以降にアイドル歌手、アイドル歌謡というものに昇華していきます。
こういった現象の実態を見定めるのにもっとも分かりやすいものは、日本レコード大賞の新人賞です。
若いうちに人気の出るアイドル歌手という存在は、音楽祭の新人賞と切っても切れない縁があると言えるでしょう。
1971年の日本レコード大賞最優秀新人賞は、新三人娘の小柳ルミ子が獲得、同じ新三人娘の1人である南沙織もノミネートされており、アイドル歌謡は誕生早々にして日本の歌謡界で大きな注目を集めることとなります。
1972年の日本レコード大賞最優秀新人賞は麻丘めぐみと森昌子が激しく争い、結果、麻丘めぐみが獲得。
その翌年の1973年は桜田淳子が獲得と、アイドル歌謡が誕生して3年連続で女性アイドルが日本レコード大賞最優秀新人賞を獲得します。(1974年の麻生よう子もアイドル的要素が多少ある)
特に驚くべきは1973年の日本レコード大賞で、この年は最優秀新人賞の対象となる優秀新人賞が桜田淳子以外に、
アグネス・チャン
浅田美代子
あべ静江
安西マリア
と、全員が女性アイドルとなっているのです。
これは、長い歴史のある日本レコード大賞でもこの年だけの現象となっています。(新人賞が女性だけだった年はあるが、必ずアイドルと呼べないような人が含まれている)
このように、1970年代前半は大きなアイドルブーム(女性アイドルブーム)が起きていたということです。
そんな状況から、1970年代中盤以降にアイドルの運動会や水泳大会などが次々と開催され、アイドルという文化が一般社会に広く溶け込んでいきます。
近年では、過去のアイドルブームと言えば1980年代のイメージが多くなっているようですが、1970年代もかなりのアイドルブームであったことは間違いありません。
というより1980年代は、10回中6回もジャニーズ事務所所属のアイドルが日本レコード大賞最優秀新人賞を獲得するなど、男性アイドルに人気が集まった傾向が強く、女性アイドルに人気の集まった1970年代とも状況が多少違っているようです。
ちなみにアイドルの男女比は(女性側から見て)2:1程度で、60%から70%は女性アイドルと言われています。
この男女比率はアイドルの定義にもよりますし、現在のような超多人数型アイドルグループの登場で
崩れ去っている可能性も高いのですが、大まかにこの程度の比率だそうです。
そもそも私は男性アイドルにまるで興味がなく、男性アイドルに対する知識が一般人以下のレベルなので、感覚的には9:1で女性アイドルのほうが多い気がしてなりません。(;^_^A
話がズレてしまいましたが、アイドルという文化は徐々に花開いたというより、かなりロケットスタート的に開花しており、その勢いのまま1980年代終盤まで一気に突き進んでいったと考えられます。
松田聖子や中森明菜による1980年代のアイドルブームは、1970年代から続くアイドルブームの二段ロケットのような感じだったのでしょう。
1990年代はアイドル冬の時代と言われていますが、むしろ20年間近くもアイドルブームが続いていたほうが異常で、1990年代のアイドル冬の時代のほうがよっぽど正常だったのかもしれません。
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