1990年代は、なぜアイドル冬の時代だったのか?

1990年代は“アイドル冬の時代”や“アイドル氷河期”と言われるアイドル文化が衰退していった時代です。
しかし、1980年代に大流行したアイドル文化が、なぜ1990年代に入った途端に衰退してしまったのでしょうか?

1980年代のアイドルブームがあまりに大きすぎたため、国民が飽きてしまった?
バブルが崩壊し日本中が暗くなっていたため、華やかなアイドル文化を国民が受け付けなくなった?

様々な意見や考えはあるかと思います。
現実的には、1989年終盤から1990年代初頭にアイドルが活躍するような音楽番組(ザ・ベストテン、ザ・トップテン、夜のヒットスタジオ)が次々と終了、更には全民放キー局が行っていた音楽賞も日本レコード大賞を除き軒並み廃止となり、アイドルが活躍する場がほとんどなくなってしまいました。
では、なぜこのような急激な変化がテレビ業界に起こったのでしょうか?
当時の社会状況を踏まえ考えていきたいと思います。

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日本の人口区分は、戦後すぐに生まれたベビーブーム世代(団塊の世代)と、その子供である第2次ベビーブーム世代(1971年から1974年生まれ)が突出して多くなっています。
1980年代はこの第2次ベビーブーム世代が10代だったわけですが、1990年代に入ると20代の大人と言える世代にまで成長しました。
そのため、若者向けコンテンツであるアイドルを主に扱った番組が、1990年代以降に次々と終了していったと考えられるわけです。
1990年代中盤以降になると第2次ベビーブーム世代も20代後半へと突入していくので、アイドルアイドルと騒いでいるわけにもいかなくなったのでしょう。
このような現象はアイドルコンテンツに限ったことではなく、1980年代に多くあったゴールデンタイムのアニメなども次第に減っていきました。

更には、上記したように1990年代はバブル崩壊で経済が悪化した時代なので、多くの事務所がアイドルに莫大なお金をかけてプロモーションを行い業界が盛り上がるということも起こりづらかったでしょうし、国民的にもアイドルを見たい気分でなくなったいた可能性も考えられます。
また、1990年代後半になると衛星放送やインターネットも普及しメディアの多様化も起こっているので、1人のアイドルに国民全体が熱狂するということも起こりづらくなっていたと想定されます。
当然、1980年代に加熱したアイドルブームの揺り戻し現象も、1990年には起こっていたことでしょう。
このように、1990年代は様々な事情が重なり一気にアイドル文化が衰退へと進んだものと思われ、アイドルブームは1990年代に終わるべきして終わったと言えるのかもしれません。

20世紀以降にもアイドルブームはありましたが、『モーニング娘。』はテレビとタイアップしてアイドルの裏側を見せることでファンの興味を引き立て成功、『AKB48』は成長を見せることと狭く深いファンを獲得することで成功と、どちらも特殊な事情で流行したように思います。
また、どちらのグループも人数が多く、国民のほとんど人が全てのメンバーを覚えていないという状況で、80年代アイドルのような全ての国民が顔や歌を知っているようなアイドルとは異なる存在と言えます。

しかし“アイドル冬の時代”と言われた1990年代のアイドルですが、実は後の芸能界では80年代アイドル以上に活躍しており、

観月ありさ
永作博美(乙女塾)
篠原涼子(東京パフォーマンスドール)
中谷美紀(桜っ子クラブさくら組)
菅野美穂(桜っ子クラブさくら組)
持田香織(黒BUTAオールスターズ)
浜崎あゆみ

などがその代表です。
1990年代はアイドル冬の時代だったからこそ、その時代のアイドルはアイドル活動に固執せず、早々に女優や歌手へと活躍の場を求め成功する例が増えました。
そのため、アイドル冬の時代が当時のアイドルにとって必ずしも悪い影響だけではなく、むしろ良い結果を生んでいる可能性もあります。

以上、1990年代がアイドル冬の時代となった理由を考えてみました。

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