各回別NHK紅白歌合戦出場アイドルの一覧と紅白に出れなかったアイドルたち

1970年代後半から1980年代までは音楽祭の賞レースが盛んで、どのアイドルも各音楽祭の大賞や新人賞などの受賞を目指して1年間活動をしていました。
この音楽祭の受賞と並んで当時のアイドルが目指していたものがあります。

それが、NHK紅白歌合戦への出演です。

公共放送であるNHKが1年でもっとも力を入れ放送する紅白歌合戦へ出場することは、一般層に広く認められたことを意味し、出場するだけで名誉なことでした。
そんなNHK紅白歌合戦に出演した20世紀の女性アイドルを以下でまとめます。

各年別のNHK紅白歌合戦出場女性アイドル

※70年代アイドル、80年代アイドル、90年代アイドルに限る

開催年出場アイドル ()内は出場回数
1970年
1971年小柳ルミ子(1)、南沙織(1)
1972年小柳ルミ子(2)、南沙織(2)、天地真理(1)
1973年小柳ルミ子(3)、南沙織(3)、天地真理(2)、麻丘めぐみ(1)、アグネス・チャン(1)、森昌子(1)
1974年小柳ルミ子(4)、南沙織(4)、天地真理(3)、アグネス・チャン(2)、森昌子(2)、あべ静江(1)、桜田淳子(1)、山口百恵(1)
1975年小柳ルミ子(5)、南沙織(5)、アグネス・チャン(3)、森昌子(3)、桜田淳子(2)、山口百恵(2)、岩崎宏美(1)、キャンディーズ(1)
1976年小柳ルミ子(6)、南沙織(6)、森昌子(4)、桜田淳子(3)、山口百恵(3)、キャンディーズ(2)、岩崎宏美(2)、伊藤咲子(1)、太田裕美(1)
1977年小柳ルミ子(7)、南沙織(7)、森昌子(5)、桜田淳子(4)、山口百恵(4)、キャンディーズ(3)、岩崎宏美(3)、太田裕美(2)、石川さゆり(1)、高田みづえ(1)、ピンク・レディー(1)
1978年小柳ルミ子(8)、森昌子(6)、桜田淳子(5)、山口百恵(5)、岩崎宏美(4)、太田裕美(3)、石川さゆり(2)、高田みづえ(2)、榊原郁恵(1)
1979年小柳ルミ子(9)、森昌子(7)、桜田淳子(6)、山口百恵(6)、岩崎宏美(5)、太田裕美(4)、石川さゆり(3)、榊原郁恵(2)、石野真子(1)
1980年小柳ルミ子(10)、森昌子(8)、桜田淳子(7)、岩崎宏美(6)、太田裕美(5)、石川さゆり(4)、榊原郁恵(3)、高田みづえ(3)、石野真子(2)、岩崎良美(1)、松田聖子(1)
1981年小柳ルミ子(11)、森昌子(9)、桜田淳子(8)、岩崎宏美(7)、石川さゆり(5)、榊原郁恵(4)、高田みづえ(4)、松田聖子(2)、石川ひとみ(1)、河合奈保子(1)
1982年小柳ルミ子(12)、森昌子(10)、桜田淳子(9)、岩崎宏美(8)、石川さゆり(6)、榊原郁恵(5)、高田みづえ(5)、松田聖子(3)、河合奈保子(2)、三原順子(1) 
1983年小柳ルミ子(13)、森昌子(11)、岩崎宏美(9)、榊原郁恵(6)、高田みづえ(6)、松田聖子(4)、河合奈保子(3)、柏原芳恵(1)、中森明菜(1)、早見優(1)
1984年小柳ルミ子(14)、森昌子(12)、岩崎宏美(10)、石川さゆり(7)、高田みづえ(7)、松田聖子(5)、河合奈保子(4)、中森明菜(2)、早見優(2)、小泉今日子(1)、堀ちえみ(1)
1985年小柳ルミ子(15)、森昌子(13)、岩崎宏美(11)、石川さゆり(8)、松田聖子(6)、河合奈保子(5)、中森明菜(3)、早見優(3)、小泉今日子(2)、石川秀美(1)、原田知世(1)
1986年小柳ルミ子(16)、岩崎宏美(12)、石川さゆり(9)、松田聖子(7)、河合奈保子(6)、中森明菜(4)、小泉今日子(3)、荻野目洋子(1)、斉藤由貴(1)
1987年小柳ルミ子(17)、岩崎宏美(13)、石川さゆり(10)、松田聖子(8)、中森明菜(5)、小泉今日子(4)、荻野目洋子(2)
1988年小柳ルミ子(18)、岩崎宏美(14)※、石川さゆり(11)、松田聖子(9)、中森明菜(6)、小泉今日子(5)、工藤静香(1)、島田歌穂(1)、中山美穂(1)
1989年石川さゆり(12)、荻野目洋子(3)、工藤静香(2)、島田歌穂(2)、中山美穂(2)、ピンク・レディー(2)、Wink(1)
1990年石川さゆり(13)、荻野目洋子(4)、工藤静香(3)、中山美穂(3)、ピンク・レディー(3)、EVE(1)※、宮沢りえ(1)
1991年石川さゆり(14)、南沙織(8)、工藤静香(4)、中山美穂(4)、西田ひかる(1)、Mi-Ke(1)、森口博子(1)
1992年石川さゆり(15)、荻野目洋子(5)、工藤静香(5)、中山美穂(5)※、西田ひかる(2)、Mi-Ke(2)、森口博子(2)、森高千里(1)、渡瀬マキ(1)※
1993年石川さゆり(16)、工藤静香(6)、中山美穂(6)、西田ひかる(3)、森口博子(3)、森高千里(2)、長山洋子(1)
1994年石川さゆり(17)、松田聖子(10)、工藤静香(7)、中山美穂(7)、森口博子(4)、森高千里(3)、篠原涼子(1)※
1995年石川さゆり(18)、松田聖子(11)、森口博子(5)、森高千里(4)、長山洋子(2)、安室奈美恵(1)、市井由理(1)※、酒井法子(1)
1996年石川さゆり(19)、松田聖子(12)、森口博子(6)、森高千里(5)、長山洋子(3)、安室奈美恵(2)、華原朋美(1)
1997年石川さゆり(20)、森高千里(6)、長山洋子(4)、安室奈美恵(3)、華原朋美(2)、河合美智子(1)※、SPEED(1)、MAX(1)、広末涼子(1)、松たか子(1)、持田香織(1)※
1998年石川さゆり(21)、工藤静香(8)、長山洋子(5)、安室奈美恵(4)、西田ひかる(4)、華原朋美(3)、SPEED(2)、MAX(2)、持田香織(2)※、ビビアン・スー(1)※、モーニング娘(1)
1999年石川さゆり(22)、松田聖子(13)、長山洋子(6)、安室奈美恵(5)、SPEED(3)、MAX(3)、持田香織(3)※、松たか子(2)、モーニング娘(2)、鈴木あみ(1)、浜崎あゆみ(1)
2000年石川さゆり(23)、松田聖子(14)、長山洋子(7)、安室奈美恵(6)、ピンク・レディー(4)、MAX(4)、持田香織(4)※、モーニング娘(3)、鈴木あみ(2)、浜崎あゆみ(2)、hitomi(1)
2001年石川さゆり(24)、松田聖子(15)、森昌子(14)、長山洋子(8)、安室奈美恵(7)、MAX(5)、持田香織(5)※、モーニング娘(4)、浜崎あゆみ(3)
2002年石川さゆり(25)、長山洋子(9)、安室奈美恵(8)、中森明菜(7)、持田香織(6)※、モーニング娘(5)、華原朋美(4)、浜崎あゆみ(4)、hitomi(2)
2003年石川さゆり(26)、長山洋子(10)、安室奈美恵(9)、持田香織(7)※、モーニング娘(6)、華原朋美(5)※、浜崎あゆみ(5)、hitomi(2)、後藤真希(1)
2004年石川さゆり(27)、長山洋子(11)、持田香織(8)※、モーニング娘(7)、浜崎あゆみ(6)、後藤真希(2)※、上戸彩(1)
2005年石川さゆり(28)、長山洋子(12)、浜崎あゆみ(7)、後藤真希(3)※、鈴木あみ(3)、安倍なつみ(1)※
2006年石川さゆり(29)、森昌子(15)、長山洋子(13)、浜崎あゆみ(8)
2007年石川さゆり(30)、長山洋子(14)、浜崎あゆみ(9)
2008年石川さゆり(31)、浜崎あゆみ(10)、SPEED(4)
2009年石川さゆり(32)、浜崎あゆみ(11)
2010年石川さゆり(33)、浜崎あゆみ(12)
2011年石川さゆり(34)、松田聖子(16)※、浜崎あゆみ(13)
2012年石川さゆり(35)、浜崎あゆみ(14)、プリンセスプリンセス(1)※
2013年石川さゆり(36)、松田聖子(17)※、浜崎あゆみ(15)
2014年石川さゆり(37)、松田聖子(18)、中森明菜(8)※、薬師丸ひろ子(1)
2015年石川さゆり(38)、松田聖子(19)
2016年石川さゆり(39)、松田聖子(20)
2017年石川さゆり(40)、松田聖子(21)、松たか子(3)
2018年石川さゆり(41)、松田聖子(22)
2019年石川さゆり(42)、松田聖子(23)

※1988年の岩崎宏美は結婚後の本名である益田宏美として出場
※EVEの前身は『アップルズ』というアイドルグループ
※渡瀬マキの出場は『LINDBERG』として
※持田香織の出場は全て『Every Little Thing』として
※市井由理の出場は『EAST END×YURI』として(白組で出場)
※河合美智子の出場は『オーロラ輝子』として出場
※ビビアン・スーの出場は『ポケットビスケッツ&ブラックビスケッツ』として
※2003年の華原朋美は『華原朋美&コロッケ』として出場
※2004年の後藤真希『後藤真希&松浦亜弥』として出場
※2005年の安倍なつみと後藤真希は『DEF.DIVA』として出場
※モーニング娘。の出場は1期から3期メンバーが在籍している期間のみ記載
※2011年の松田聖子は『松田聖子&神田沙也加』として出場
※プリンセスプリンセスは『赤坂小町』と名乗っていた時代にアイドル的な扱いを受けていた
※2013年の松田聖子は『松田聖子&クリス・ハート』として出場
※2014年の中森明菜はスペシャルゲスト扱い

上記のデータを見れば一目瞭然ですが、アイドルから一早く演歌歌手に転身した石川さゆりの出場回数が頭1つ抜けています。(初出場以降、1983年の産休以外毎回出演)
同様に演歌歌手に転身した森昌子、長山洋子の出場回数もかなり多くなっており、息の長い演歌歌手のほうがアイドル歌手より出場回数が多くなる傾向が見てとれます。

アイドル歌手は、アイドルブームの最盛期である1980年代に70年代アイドルも合わせ多数のアイドルが出演していましたが、1989年には松田聖子、中森明菜、小泉今日子という1980年代を代表する3人のアイドルが揃って落選となり、アイドルブーム終焉を感じさせる結果となりました。
1990年代中盤以降は純粋なアイドルの出場がかなり減り、演歌歌手の優遇がより目立つようになります。

NHK紅白歌合戦に出場できなかった女性アイドルたち

NHK紅白歌合戦に出演したアイドルのデータをご覧いただきましたが、私が本当に書きたいことはここからなのです。
上記の一覧表を見て、書かれているべきはずのアイドルの名前がないと思った人もいるのではないでしょうか?
実は、NHK紅白歌合戦にはヒット曲があるのに出場していない歌手が多数います。
フォークやニューミュージック系の歌手は、紅白歌合戦への出場を辞退するケースも多々ありますが、アイドルが辞退することはまずありえませんので、上記の名前がないということは選考に漏れたということです。

ではここで、NHK紅白歌合戦に出れなかったアイドルたちを、実績と選考漏れとなった理由の考察を含めまとめていきたいと思います。

浅田美代子
主な歌手実績:デビューシングルがオリコン年間10位
選ばれなかった理由:歌唱力

松本伊代
主な歌手実績:デビューシングルが大ヒット
選ばれなかった理由:ヒット曲発売のタイミング?※
※最大のヒット曲『センチメンタル・ジャーニー』が選考されづらい10月発売

わらべ
主な歌手実績:1983年オリコンシングル年間3位、1984年オリコンシングル年間1位
選ばれなかった理由:民放(日本テレビ)番組発のグループのため?
※高部知子のニャンニャンスキャンダルの影響もあると思われる

菊池桃子
主な歌手実績:オリコンシングル7曲連続1位
選ばれなかった理由:辞退(辞退していたことは後に判明)

岡田有希子
主な歌手実績:1984年の音楽祭新人賞を総なめ
選ばれなかった理由:不明
※生きていれば1986年に出れたかもしれない・・・

おニャン子クラブ&工藤静香を除く各メンバー
主な歌手実績:1986年のオリコンシングルチャート52週中36週で1位を獲得
選ばれなかった理由:民放(フジテレビ)発のグループだから?
※そもそもNHKで歌えないような歌ばかりだった

本田美奈子
主な歌手実績:音楽祭の新人賞を多数獲得
選ばれなかった理由:1986年は衣装の露出が激しいから?それ以降は不明

南野陽子
主な歌手実績:オリコンシングル8曲連続1位
選ばれなかった理由:歌唱力?

浅香唯
主な歌手実績:著名なヒット曲多数
選ばれなかった理由:?

立花理佐
主な歌手実績:日本レコード大賞最優秀新人賞獲得
選ばれなかった理由:歌唱力?

CoCo
主な歌手実績:デビューから11曲連続でオリコンTOP10入り
選ばれなかった理由:民放(フジテレビ)発のグループだから?

観月ありさ
主な歌手実績:デビューから8曲連続でオリコンTOP10入り
選ばれなかった理由:不明

内田有紀
主な歌手実績:女性ソロ初のデビューシングルでオリコン1位獲得
選ばれなかった理由:小室哲哉系アーティストの渋滞?

以上が、NHK紅白歌合戦に出場できなかった主な女性アイドル一覧です。

82年組と呼ばれる80年代アイドルの黄金世代では、松本伊代が紅白歌合戦へ出場を果たせませんでしたが(まだ希望がないわけではないが)、石川秀美や堀ちえみが出演していて松本伊代が出演していないことは意外に感じる人も多いのではないでしょうか?
本田美奈子も、人気・歌唱力が十分であるにもかかわらず1度も紅白に出場していません。
南野陽子は、NHKの大河ドラマに出演していた1988年に最大のヒット作となる『吐息でネット』を発売しているのに落選となりました。
本田美奈子や南野陽子と同級生の、岡田有希子や“わらべ”の2人(倉沢淳美、高部知子)も1度も紅白歌合戦に出演しておらず、1985年度堀越学園卒業組はNHK紅白歌合戦においても不運続きとなっています。

一方で、オリコン最高順位11位の榊原郁恵や、同じく9位の森口博子、同じく7位の西田ひかるは複数回NHK紅白歌合戦に出場しています。
西田ひかるが4回出場しているのに対し、観月ありさが1度も出場しないというのは、当時のアイドルファンからすると相当の違和感を感じることでしょう。
実はこのことには答えがあって、西田ひかるや森口博子は当時NHKの番組を担当していたのです。(西田ひかる:西田ひかるの痛快人間伝、森口博子:ポップジャム)

以上のようにNHK紅白歌合戦の選考にはある程度の忖度があり、上記した紅白に出場できなかったアイドルたちにも影響を与えているようです。

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