1980年代の歌番組事情

1970年代から1980年代にかけては歌番組が高い人気を博しており、1980年代以降は『夜のヒットスタジオ』、『ザ・ベストテン』、『ザ・トップテン』という3つ歌番組が“3大音楽番組”として君臨していました。
以上の歌番組はいずれもゴールデンタイムに放送されており、当時は歌番組がほとんどレギュラー放送されなくなった現在とは全く違う番組編成となっていたのです。
特にアイドルブームが訪れた1980年代は、テレビを付ければ常にアイドルが歌を歌っているような状態にまでなり、テレビとアイドルの深い関係性が築かれていきます。

そんな1980年代当時の歌番組事情を、以下で解説していきます。
まずは、当時の歌番組のデータをご覧ください。

夜のヒットスタジオシリーズ

夜のヒットスタジオ

放送局:フジテレビ
放送時間:月曜22:00~22:54
放送期間:1968年11月4日~1985年3月25日

夜のヒットスタジオDELUXE

放送局:フジテレビ
放送時間:水曜21:02~22:52
放送期間:1985年4月3日~1989年9月27日

夜のヒットスタジオSUPER

放送局:フジテレビ
放送時間:水曜22:00~22:54
放送期間:1989年10月18日~1990年10月3日

トップテンシリーズ

NTV紅白歌のベストテン

放送局:日本テレビ
放送時間:月曜20:00~20:54
放送期間:1969年10月6日~1981年3月30日
※名前的にトップテンシリーズではないが、『ザ・トップテン』と同じ時間帯に放送されていた前身番組

ザ・トップテン

放送局:日本テレビ
放送時間:月曜20:00~20:54
放送期間:1981年4月6日~1986年3月31日

歌のトップテン

放送局:日本テレビ
放送時間:月曜20:00~20:54
放送期間:1986年4月7日~1990年3月19日

ザ・ベストテン

放送局:TBS
放送時間:木曜21:00~21:54
放送期間:1978年1月19日~1989年9月28日

以上のデータを見れば分かる通り、1980年代はほぼ10年間通してこの3つの音楽番組がレギュラー放送されていたわけです。
当然、この事実は当ブログを見に来た人ならご存知のことでしょう。
しかし、当時はこれ以外にも多数の歌番組がありました。

NHKの歌番組

レッツゴーヤング(日曜:18:00~18:40、1974年4月7日から1986年4月13日)
ヤングスタジオ101(日曜:18:00~18:40、1986年4月20日から1988年3月27日)

テレビ朝日の歌番組

ザ・ベストヒット’83(火曜:21:00~21:54、1983年5月10日から9月27日)
ミュージックステーション(金曜:20:00~20:54、1986年10月24日から現在)

テレビ東京の歌番組

ザ・ヤングベストテン(火曜:19:00~19:54、1981年10月6日から1982年9月21日)
歌え!アイドルど〜む(日曜:19:00~19:54、1987年10月4日から1988年9月25日)

このように1980年にテレビ局はこぞって歌番組を放送していました。
1980年代は、現在と違いアイドルが活躍するような歌番組が1週間に何度もある状況で、そのほとんどがゴールデンタイムで放送されていたのです。
そのため、ヒットした曲はテレビで何度も披露する機会があったわけです。
特に『ザ・ベストテン』や『ザ・トップテン』はランキング制の歌番組なため、同じ曲が何週にも渡ってランクインすることもあり、その都度に番組に出演するわけですから(出演辞退しない限り)、ヒット曲なら1曲で10回以上も歌番組で歌を披露することも当時は当たり前のことでした。

しかもこれだけでは済みません。
1980年代は音楽とバラエティが合体した『歌謡バラエティ』というジャンルの番組も多数制作されていました。
この『歌謡バラエティ』では、主にアイドルがコントをしたりゲームをしたりして、その合間に歌を歌うというのが番組の基本となっていました。

ヤンヤン歌うスタジオ(日曜:19:00~19:54、1977年9月25日から1987年9月27日)
たのきん全力投球!(木曜:19:00~19:30、1980年10月9日~1982年3月25日 日曜:12:00~13:00、1982年4月4日から1983年3月27日)
ピンキーパンチ大逆転(木曜:19:00~19:30、1982年4月1日から1982年9月30日)
パリンコ学園No.1(木曜:19:00~19:30、1982年10月7日~1983年3月31日)
レッツGOアイドル(土曜:19:00~19:54、1982年10月16日から1986年3月29日)

などがこの『歌謡バラエティ』に該当します。
更に1980年代は、普通のバラエティ番組でも歌のコーナーがあり歌手のゲストが必ずのように歌を披露していました。(こういった番組は1990年代後半ぐらいにほとんど消えてしまう)

8時だョ!全員集合
ドリフの大爆笑
スーパージョッキー

などは、毎回のようにアイドルが出演し歌を披露していましたし、『スター誕生!』(日曜:11:00~11:55、1971年10月3日から1983年9月25日)では、デビューしたての出身者がゲスト出演して番組内で歌を披露していました。
『おニャン子クラブ』や『モモコクラブ』などは自身のことを扱う番組(『夕やけニャンニャン(平日:17:00~18:00、1985年4月1日から1987年8月31日)』、『モモコクラブ(日曜:11:00~11:30、1986年10月5日から1987年9月27日)』)があったため、デビューを果たした所属メンバーは番組内で繰り返し同じ歌を歌うことが定番となっていました。
特に帯番組である『夕焼けニャンニャン』に出演していたおニャン子クラブは、放送回数が多い分、歌を披露する機会に恵まれます。
同じ夕方17時台の帯番組であった『アップルシティ500』(放送期間:1982年10月4日~1983年5月6日)などでも、毎日のようにアイドルが歌を披露していましたし、朝番組の『おはようスタジオ』(平日:7時台~8時台、1979年4月2日から1986年6月27日)、深夜番組の『オールナイトフジ』(土曜:0:45~、1983年4月2日から1991年3月30日)などでも歌を披露するコーナがありました。
このように1980年代は朝から深夜までの様々な番組でアイドルが歌を披露していたのです。
これに地方局の話まで含めたら、アイドルがテレビで歌を歌う回数はそれこそ膨大な数になります。

更に当時多数あった年末の音楽祭にノミネートされると、そこでもまた歌を披露する機会が得られます。
音楽祭の新人賞を総なめにした岡田有希子などは、ノミネートと受賞の際で2回ずつ歌を披露しているので、同じ歌(-Dreaming Girl- 恋、はじめまして)を何度テレビで歌ったことか分かりません。
おそらく1980年代は、現在よりも10倍以上はテレビで歌手が歌を披露する機会があったかと思います。

1980年代はシングルレコードでミリオンセールスがあまり出ておらず、レコードが売れる時代ではありませんでした。
しかしこれは上記したような1980年代における歌番組の影響で、わざわざレコードなど買うまでもなく、そもそも当時は“流行曲をテレビで聴く”ものだったのです。

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