1969年10月4日から1985年9月28日まで、視聴率30%越えは当たり前というというお化け番組が放送されました。(初期のころに半年間休止期間あり)
それが、伝説的なコント番組『8時だョ!全員集合』です。
そして、この『8時だョ!全員集合』に多数のアイドルが出演していたことはご存知の方も多いことでしょう。
『8時だョ!全員集合』に出演したアイドルは、歌の披露はもちろん番組後半のコーナーである
『少女少女合唱隊』
『陽のあたる坂道』
などに出演することが定番でした。
その他にも、志村けんと桜田淳子の夫婦コントなどはとても有名で、他のドリフターズ出演番組でも披露されたほどです。
ただし、今回書きたいのはそのようなゲスト出演したアイドルのことではなく、『8時だョ!全員集合』にレギュラー出演していたアイドルたちのことなのです。
世間的にあまり知られていませんが、『8時だョ!全員集合』には開始間もなくから女性アイドルグループがレギュラー出演しており、一部のアイドルマニアからはB級アイドルグループの宝庫と言われています。
当記事では、そんな『8時だョ!全員集合』にレギュラー出演したアイドルグループをまとめていきます。
まず説明しますが、『8時だョ!全員集合』ではオープニングで以下のようなテロップが流れていました。
★出演
ドリフターズ
メンバー
・
・
・
・
♡
ゲスト
♡
ゲスト
♡
女性レギュラー
♡
コーラス
♡
演奏
このテロップで、ゲストの後に出るアイドルグループ(一部個人も含む)が今回まとめる『8時だョ!全員集合』にレギュラー出演していたアイドルグループとなり、少年少女合唱団や大勢が出演する後半コントなどにエキストラ的な役割で出演しています。
コント部分ではほとんど目立たない(そもそも出番のないこともある)彼女たちの最大の見せ場は、必ずカメラが回てくるオープニングとエンディングで、他の出演者たちとは明らかにテンションの違う激しいダンスを行っていました。
『8時だョ!全員集合』にレギュラー出演していた女性アイドル
ゴールデン・ハーフ
メンバー:エバ、マリア、ルナ、ユミ
出演期間:?~1974年
【概要】
当時のザ・ドリフターズと同じ渡辺プロダクション所属のハーフアイドルグループ。
後半コントでは、それなりに目立つ役で出演することもあった。
キャンディーズ
メンバー:伊藤蘭、藤村美樹、田中好子
出演期間:?~1977年
【概要】
他のグループと違い、前半の学校コントや体操コーナーなどでかなり出番があり、ゲスト出演者と同じような待遇の良い扱いを受けていた。
アパッチ
メンバー:アコ、ミッチー、ヤッチャン
出演期間:1977年~1979年
【概要】
日本テレビ音楽学院出身の3人組で、過去のグループと比べてザ・ドリフターズとの関係性が薄い。
トライアングル
メンバー:ミッチ、マミ、クーコ(途中脱退)、アキ(途中加入)
出演期間:1977年~1980年
【概要】
キャンディーズと同じ事務所(渡辺プロダクション)出身で、元々は『キャンディーズJr.』と名乗っていた。
前半の学校コントなどに出演することもあった。
ザ・チェリーズ
メンバー:鈴木由美、古俣かおる、渡辺美佐子
出演期間:1980年
【概要】
元はNHKの音楽番組『花のステージ』のアシスタント。
『8時だョ!全員集合』内では目立った活動はなかった。
イザワレディ
メンバー:不明(3人組)
出演期間:1980年~1981年
【概要】
名前から察するにザ・ドリフターズと同じイザワオフィスに所属していたグループと思われるが、詳細は不明。
仮名のような名前なので、とりあえずで集められたデビュー前のアイドル(もしくはタレント)たちである可能性が高い。
『8時だョ!全員集合』以外の活動はない模様。
藤本あき
出演期間:1981年~1985年(最終回)
【概要】
トライアングルに途中加入したメンバーで、トライアングル解散後も『8時だョ!全員集合』に出演し続けた。(トライアングル時代は『アキ(加藤明恵)』名義)
最も長く『8時だョ!全員集合』にレギュラー出演した女性になると思われる。
後にドラマ『踊る大捜査線』の脚本を務めた君塚良一と結婚。
福原緑
出演期間:1981年~1982年
【概要】
藤本あきと共に『8時だョ!全員集合』にソロ出演していた女性。
その後『カンガルー』というバンドのボーカルとなる。
ダンシング81
メンバー:不明(4人組)
出演期間:1981年
【概要】
そもそもアイドルグループではない可能性が高く、メンバーも固定されていなかったと思われる。
オープニングやエンディングでは該当するであろうグループの存在が確認できるが、ただのバックダンサーだった可能性もあり、いずれにせよ詳細は不明。
下記の『キャロット-4』と同じグループの可能性もある。
キャロット-4※
※キャロットフォー明記もあり
メンバー:不明(4人組)
出演期間:1982年~1983年
【概要】
1980年代中盤にはキャロットというグループが2組存在しています。
1組目は、美保純が主演した『月曜ドラマランド』のドラマに出演した女性子役4人組と男性1人のグループですが、このグループのメンバーはみんな子役なので『8時だョ!全員集合』に出演していたグループとは違います。
もう1組は、短期間でメンバーを次々と入れ替えていた女性アイドルグループ『乙女隊』の6期目がキャロットの名乗っていますが、活動時期がズレているので、このグループも『8時だョ!全員集合』に出演していたグループではない模様。
結論として『キャロット-4』の詳細は、分からず仕舞いということです。(;^_^A
キャプテン
メンバー:北沢 清子、山本 恵子
出演期間:1983年~1984年
【概要】
元々は松本伊代のバックダンサーとして集められたスクールメイツのメンバー。
『8時だョ!全員集合』内では目立った活動はない。
ベリーズ
メンバー:大西浩美、伊藤真季、松本千恵美
出演期間:1984年~1985年(最終回)
【概要】
ホリプロスカウトキャラバンの落選組で結成された女性アイドルグループで『8時だョ!全員集合』に最終回まで出演した。
メンバーの松本千恵美は石田真理子と1990年に『オリーブ』を結成し、玲奈(芦部真梨)という歌手と共作で1992年にCDデビュー。
大西浩美は『世界・ふしぎ発見!』にミステリーハンターとして何度か出演している。
以上、『8時だョ!全員集合』にレギュラー出演していたアイドルグループの一覧と概要です。
『8時だョ!全員集合』伝説の412回
最後に、『8時だョ!全員集合』とアイドルに関する深い話をしたいと思います。
『8時だョ!全員集合』には、数々の伝説回がありますが、アイドル的な観点から考える伝説回は1978年3月4日に放送された412回です。
この日のゲストは、沢田研二、西城秀樹、キャンディーズ、ピンク・レディーの4組なのですが・・・
では、いきなりですが、ここで1977年から1979年までの音楽祭の受賞者をご覧ください。
【1977年】
日本レコード大賞:沢田研二(勝手にしやがれ)
日本歌謡大賞:沢田研二(勝手にしやがれ)
FNS歌謡祭:石川さゆり(津軽海峡・冬景色)
日本テレビ音楽祭:石川さゆり(能登半島)
全日本歌謡祭:沢田研二(勝手にしやがれ)
【1978年】
日本レコード大賞:ピンク・レディー(UFO)
日本歌謡大賞:ピンク・レディー(サウスポー)
FNS歌謡祭:沢田研二(LOVE (抱きしめたい))
日本テレビ音楽祭:ピンク・レディー(サウスポー)
全日本歌謡祭:沢田研二(LOVE (抱きしめたい))
【1979年】
日本レコード大賞:ジュディ・オング(魅せられて)
日本歌謡大賞:西城秀樹(YOUNG MAN (Y.M.C.A.))
FNS歌謡祭:西城秀樹(YOUNG MAN (Y.M.C.A.))
日本テレビ音楽祭:西城秀樹(ホップ・ステップ・ジャンプ)
全日本歌謡祭:西城秀樹(勇気があれば)
以上のように、この日のゲストだけで1970年代終盤の音楽祭の大賞相当の賞をほぼ総なめにしているのです。Σ(゚Д゚)
更に、この日はかつての『8時だョ!全員集合』レギュラーであるキャンディーズが最後の出演となる記念すべき回でした。
そしてキャンディーズが出演したことにより、
キャンディーズ
アパッチ
トライアングル
という3人組女性アイドルが3組も出揃い、ピンク・レディーも入れれば女性アイドルグループが4組という、ソロアイドルがほとんどだった当時では考えられないような出演者構成になっていたのです。
そもそもキャンディーズとピンク・レディーの共演というだけでも十分貴重なのですから、この日の放送は女性アイドルグループファンにとっては、よだれが出るほど豪華に感じたことでしょう。
以上のように412回目の『8時だョ!全員集合』は、後世に語ってもいい伝説レベルの放送回だったのです。
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